シネマ5代表田井肇さん


――:田井さんの精神的な部分は、やはり映画からの影響が大きいのでしょうか?
田井:多分ね。映画、及び映画人でしょうね。映画を通じて人に触れる。そういった形で培われたんでしょう。
――:そして4年が過ぎ、5年が過ぎ、映画館の会員さんも1000人を越えたんですよね?
田井:ありがたい事ですよね、ホントに。1000人と言えば大分市の市会議員のビリぐらいだったら当選しますからね(笑)。まあーでも、本当にありがたい。
――:ですよね。
田井:毎年、12月2日から翌年2月の末日までに会員募集をするんですが、会員になっても12月31日には全員、会員期限は切れることになっています。会員数は毎年、一旦ゼロになる。自動更新なんてありませんから。ずっと映画館を続けられる保証なんてないわけですからね。如何に観客の期待に応え続けていけるかって事を課題としてるんですね。「俺は来年も堕落せずに、やっていけるだろうか」っていう不安を持ち合わせながら、それを新たな課題としてやっていくんです。自分なんて全く信用できないから、自分を「そうせざるを得ない」という環境に陥れてね。ダラダラとただ上映しようなんて、全然思ってないし。
――:運営されてて理想としている事はありますか。
田井:僕は正解っていうのを嫌うので・・要するに・・・・いつも「シネマ5らしくない」っていうことをやりたくてたまらないです。さっき言った、チャレンジするって言う事も踏まえてね。・・「いかにもシネマ5」っていう事は、やりたくない。・・だけど、「ちょっとシネマ5らしくないな」って思われることもありながら、結果として、それを含めてやはり「シネマ5」である、というふうにして、「シネマ5」像みたいなものがつねに動いていくものとしてあるのがいいのかなと思います。


――:では最後に7つの質問にお答えいただけますか?
:最も影響を受けた映画は?
田井:今日の気分で言えば「ストレンジャー・ザン・パラダイス」
:最も好きな俳優は?
田井:そうだなぁ・・う~ん「笠智衆」かなぁ・・・。
:最も好きな映画監督は?
田井:「エルンスト・ルビッチ」ですかね。
:最も好きな音楽(アーティスト)は?
田井:・・・「都はるみ」ですかね。
:最も影響を受けた言葉は?
田井:『映画人の最大の特長は、柔軟である事である」っていう言葉ですね。
:最も怖い事は?
田井:それは「死」ですね。
:では、あと50年生きられる保証がある場合、何がしたいですか?
田井:やはりこのまま「シネマ5を続けること」ですね。日々変わらずに。
――:有り難うございました。これからもシネマ5の上映を期待しています。

田井さんプロフィール