トスカンパニー代表・西村偵紀さん


――:なるほど。
西村:まあ、そういった流れで、ハッキリと理想の街並みを実感してきたのは「府内5番街」が誕生して、5年ぐらいしてかな。
――:転機になりましたか。
西村:旧若松通り時代に、県がタイアップして商店街を活性化するっていう話を聞いてたから、楽しみにはしてはいたんだけど。前と変わらないアーケードにしようって話を聞いて、ちょっと待った!って(笑)。
――:若松時代と全然変わんない(笑)。
西村:まあ、私はどちらかと言うと新参者だから、あまり口には出さなかったんだけど、せっかく県がお金を出してくれるんだから、もっと活性化する案でやろうって。だって、今更アーケードじゃないでしょ?
――:若松リターンズ!って感じですかね(笑)。
西村:雨が降ったら大変だからって、アーケード作って実用性ばかりじゃツマんないよね?熊本のシャワー通りなんか、アーケードなんか無く、開放的な感じなんですよ。逆に、雨が降り注ぐことを逆手にとって『シャワー通り』って名付けてるぐらいだから、遊び心があるし、オシャレだよね。実際にブティックやカフェ、雑貨屋さんなんかが、通りと調和してるでしょ。
――:ええ。
西村:私に賛同してくれる方々と「どこかのコピーでもいいから、とにかくアーケードはやめましょう」って、かなり強い口調で言ったのよ(笑)。「オシャレだったらいいんですよ」って押し通したね。で、最終的には納得していただいて、現在の通りが完成したわけなんです。それから何年かして、色んなお店が出来てきて、「やっとこんな街になってきたな」と実感しましたね。
――:近いうち、西村さんの銅像が出来るんじゃないですか?
西村:はは(笑)、ぜひとも。私の好きな言葉で「情熱のあるところに不可能はない」っていうのがあるんだけど、その言葉は色んな局面で役に立ってると思いますよ。
――:長々とお話していただきまして、ありがとうございました。最後に今後の展開など、何かございましたらお聞かせ下さい。
西村:う~ん、流れに任せていくだけで、特に今後の展開という事はないね。ビジネスの事や大分の街がどうこうというよりは、今の若い子たちを見て不安に思ったりしてるかなーー?みんな、ここばっか(手を小さく囲って)で遊んでるでしょ?
――:あー世界が。
西村:ここ10年ぐらいで、携帯やパソコンなんかが普及してきて、こじんまりとした生活習慣になってるんじゃないのかな?時間があれば携帯持って、一人で刺激を受けてるわけじゃないですか。ウチは飲食業なんかやってて思うけど、今は個室のお店が当たり前になってきてるでしょ?店員がウザいとか、人と顔を会わせるのが嫌いだとか。だけど、人間として生きるということは、コミュニケーションなんです。これなくして、人生を楽しむことはできないのです。そして広い視野を持つことだね。
――:今回はお忙しい中、有り難うございました。


西村さんプロフィール

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