ノブカークラフト代表姫野信夫さん


――:懐具合のキャパシティが違うんでしょうね。
姫野:その分、発想は面白いと思いますねぇ。アメリカ人は、そのおおらかさがクリエイティブ性として出てる気がします。楽しむ為の手段として仕事をするんですね。日本人はどちらかと言うと、皆と同じ事をやるのが良いと思う人が多い気がします。最近はその意識もだいぶ変わってきていると思いますが、『変わりもん』って日本人的に言えばダメな烙印ですよね?アメリカ人はその『変わりもん』じゃないとダメという発想の部分があるから。I podがいい例で、ゼロから作るのはアメリカで、売れてると聞くと日本のメーカーはそこに追随してきますよね。
――:あーそこは日本人見習いたいことですね。
姫野:車以外でもクリエイティブさが凄いんですよ。デザインとか・・本当に凄い発想をする。だけど、物を作らせたら日本人の方が上手いし、クオリティーも高いんですよね。文化の違いなので一長一短ありますが、発想だけでいうと中々アメリカの人にはかなわない気がします。
――:何であんな車造るかなーって感じですよね。
姫野:ですね。それとヨーロッパも見てみたいです。アメリカ人はおおらかで、突拍子もなく自由な発想が多いんですけど、ヨーロッパ人はベーシックっていうか、歴史に裏打ちされたような部分があり、車も含めてブランド品と呼ばれるものの多くはヨーロッパですから。アメリカは建国して二百何十年ですけど、ヨーロッパはそれこそ馬車がある以前からあり、歴史も古いですからね。車以外でも興味があります。
――:ノブカークラフト・ロンドン支店ってどうですか?
姫野:ああ!いいですね(笑)。
――:でも外国の話ばかりになっちゃいましたけど、お隣の福岡県でもノブさん活躍されてるじゃないですか。大きなイベントで数々の受賞をされて。
姫野:ここ2~3年は出展していないですが、ヤフードームで行われる、福岡オートサロンっていうイベントで(全国4都市で開催)、福岡だけでも毎年、3日間で12万人ぐらい動員するんですよ。そのイベントで3年連続で賞をいただきました。賞も一つの基準でしかないでしょうが、自分たちが評価される事に対して、嬉しかったし、自信にもなりましたね。おかげさまで業界の中で少しは知られるようになってきて、全国の同業種の方々との交流も深くなってきました。今年は福岡ではなく、更に上ということで大阪で行われた、大阪オートメッセに出展しました。イベントに参加して思ったんですが、九州っていえば福岡が都会ってイメージじゃないですか?まあ大分は3番手4番手っていう感じですよね。だけど、やり方次第では、十分いけるって思います。そして、サウンドステーションというグループにも参加して活動しています。参加店は北海道から九州まであり、色んな情報交換をリアルタイムでやってます。住んでるところは大分ですけど、アメリカに行ったり、東京に行ったりすることはできますから、気持ち次第で何とかなると。
――:一昔前ほど、都会へのコンプレックスってなくなりましたよね。温度差はないというか。
姫野:まあ、言葉は訛っていますが(笑)。マーケットの大きさで見ると、都会の方が全然ケタが違いますけど、大分に居ても頑張れるわけですからね・・・。前からそうですが、他がやっていない事をしていきたいんです。それがウチの色だと思ってますから。目立ちたがり屋?じゃーないですけど、他のお店がしていない事をしたいと思ってます。最近思い始めているのは、自分の『生きた証』っていうと大げさですが、オリジナルの商品を作りたくなって「NOBU STATE OF THE ART」というブランドを立ち上げて販売しています。今年は"NOBU"を商標登録して、オリジナル商品も増やしていこうと思ってます。好きな事を懸命にやるっていうのが私の原動力ですから、今後も好きなことにこだわって生きていきたいですね。
――:今後も大分を盛り上げて下さい。本日は長い間有り難うございました。

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